イーグル文庫に「かがみの孤城」を追加(予定)

GW中には本を読んでいました。
その中の1冊が「かがみの孤城」

かがみの孤城
Posted with Amakuri at 2018.5.9
辻村 深月
ポプラ社

鏡の世界で謎を追う不登校児 大人と子どもの目が共存する救いの物語

大人である現在の自分と、子どもだったあの頃の自分の両方を、同時に、ここまで慰め、励ましてくれる小説なんてはじめてだ。辻村深月の新作『かがみの孤城』のことである。

中学一年生のこころは、ある出来事を機に学校へ行けなくなり、いつも家で過ごしている。ある日一人で家にいると、部屋の鏡が突然輝き始め、潜り抜けてみると、そこは城の中だった。集められたのはこころを含め、似た境遇にいるらしき中学生が七人。九時から十七時まで滞在が許されるその城で、彼らにはひとつの課題が出される。猶予は一年。戸惑いながらも七人は、少しずつ心を通い合わせていくのだが……。

少年少女が異世界の建物の中で謎を追う設定は、著者のデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』と同じ。ああ、久々に初期の頃のような青春小説を書いたのだな……と思いながら読み進めた。自分も思春期にこんなふうに傷ついていたなと思い出すというより、自分があの頃傷ついたのは、こういうことだったのか、と気づかせる描写の巧さに唸る。だが途中で、それだけではないと気づいた。これは、あの頃の気持ちを失わないまま、かつ、大人としての目を持ち合わせるようになった今の著者だからこそ書ける作品なのだ。泣けるのは娘を理解しようと手探りする母親の戸惑いや怒りや喜びが、それに無自覚なこころの目を通しながらもありありと伝わってくる点。子どもが大人に望むことはもちろん、大人が子どもに対して思うことを、こんなふうに巧みに表現してのけるとは。

大人も子どもも、みんなが関係を構築していこうとしている。その部分だけでも充分読ませるが、もちろんミステリーパートも秀逸で、孤城の秘密がすべて明かされていく終盤は驚きの連続。それがまた、胸をしめつける真相だ。救いを求める側から救う側へとなった時、人は本当に救われるのだとも気づかせてくれる一冊である。

評者:瀧井 朝世
(週刊文春 2017.05.25号掲載)

全554ページ。だけど1日で読みました(笑)

分厚くて中学生くらいの本を読む習慣がない子だとちょっと手が出ないかも。
でもとても読みやすくて、面白い作品だからぜひ読んでもらいたいなぁ。

本屋さんみたいにイーグル文庫のところにポップでも作ろうかな。

2018本屋大賞受賞

「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2018年本屋大賞」の発表会を、4月10日(火)明治記念館にて行いました。

一次投票には全国の504書店より書店員665人、二次投票では311書店、書店員374人もの投票がありました。二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上でベスト3を推薦理由とともに投票しました。

その結果、2018年本屋大賞に「かがみの孤城」辻村深月(ポプラ社)が決まりました。
(本屋大賞より)

最近読んだ本は何ですか?

中学3年生の面接のときに聞かれる可能性の高い質問ですね。
「最近読んだ本は何ですか?」

普段本を読んでいない子は「えっ…。」と止まってしまうもの。
是非この本を読んで感想を言えるようになると良いですね。

それでは。